半径1㍍禁止
それでこその意味が、分からない。
そして、嫌々言ったのを真美は気づいてるのだろうか?
「ふふふ…。藍衣と桐斗君…ふふ…。」
気づいてないよね…。
それどころか妄想に浸ってる真美を見て、ますます身の恐れを感じた。
「あたしは…、どうなるんだろう…。」
微妙な関係ねぇ…。
なにもかもが、微妙な私には微妙を抜け出す方法がわからなかった。
もともと、素直じゃない。
自分の意見だって、真美みたいにズバズバと言えないし。
しかも、負けず嫌いだし…。
しかもしかも、ひねくれ者だし…。
嫌な要素が揃った奴だなー。
なんて、自分にガッカリする。
『好きだよ。』
こんな私を好きなんて言うとか、変わり者だ…。