半径1㍍禁止
「やだよ、面倒くさい。」
桐斗が嫌そうな顔をする。
結構、そっからそこですけど…。
「あたし、携帯依存症だからー!」
常に携帯ないと落ち着かないんだよー。
「なら、なおさらいいじゃん。
依存症なおしなよ。」
桐斗が言う。
「違うっ!ダメなのー!」
私が桐斗の手をひく。
「……うるさいよ。
俺の携帯でも、いじっときゃいーでしょ。はい。」
桐斗が自分の携帯を差し出した。
「あのー……。」
さっきから、“俺のでも”ってー。
なんでも、桐斗のだったらいいってわけじゃないんだっつのっ!
「……いいでしょ?」
桐斗の顔が怖いっ…。
「…いいよ、もうー…。」
膨れっ面になり言った。