半径1㍍禁止
桐斗が好きでたまらないのに。
裕は、失いたくなかった。
家族から見捨てられて。
自分は、生きてるだけで迷惑なんじゃないかって思ったこともあった。
生きる価値があるのか、何回も考えてみた。
その度、非行に走って、走って走って。
きっと、裕がいなければ
私は見えないゴールを馬鹿みたいにずっと追い続けるところだった。
あの時も。あの時も。あの時も。
助けてくれたのは、裕だけで。
支えてくれたのは、裕だけで。
裕は、私の唯一の光。
私が生きる為の居場所をつくってくれた。