半径1㍍禁止
けど、結局は私も一緒だったんだ。
裕のことを悪く言われたら、ムキになったりして。
あんな奴とか言われたら、そんなこと言わないでって。
今は、桐斗の気持ちが分かる。
桐斗にとってのゆりかちゃんが。
今の私にとっての裕なんだね。
それに気づいたから、きっと。
――裕を失いそうで怖いよっ…。
こんなことを口走ってしまった。
涙は、止まるどころか溢れてきて。
「……こんなことゆっても、迷惑なだけだよね…。」
涙を拭いて、苦笑いする私。
「……迷惑に決まってんだろ…。」
そう言って、裕から抱きしめられた。