半径1㍍禁止
信じない。
「なにを教えればいいの?」
私が言った。
「学校の教室の場所。」
桐斗が言う。
はぁ?
「ずっと、まわって?
ここは、何室ですみたいな?」
「うん。」
桐斗が頷いた。
めんどくさっ…。
そんなん、
生徒会長にでもしてもらえよ。
全教室まわるのなんて、文化祭ぐらいだっつの。
けど、今の私は。
「わかった。」
身の恐れを感じて、言えない。
「何階から、まわる?」
桐斗が言った。
なに…、
なんかデートみたいな感じなんだけど。
「一階からでいい?」
私がダルそうに言う。
「いいよ。」