記憶がなくても愛してるって伝えたい
真奈は瞳を閉じて




「だってあんまりじゃない、自分の誕生日を知らないなんて、だからーお兄ちゃんを引き取った日を誕生日にしようって決めたの。いい加減かもしれないけれど。お母さんには内緒だけど、私毎年お兄ちゃんにこうして誕生日にプレゼントあげてるのよ。せめて、私が祝ってあげなきゃ」





「そうだったのか」




しかし、ほんとのところ、あまり良い気分ではなかった




「楽しみだな」




瞳を輝かせている
しかし 凌は約束の時間を過ぎてもなかなか現れない
その間 偶然、凌は舞から待ち合わせの場所は変更していないと聞き
急いで 喫茶店に向かう
翔は時計を見た




「もう1時間も待たされているぞ?そろそろ帰ろう」




焦っている
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