記憶がなくても愛してるって伝えたい
心配そうな表情で
真奈は思わず立ち上がり




「翔兄さん!お兄ちゃんは?」




翔は立ち上がり真奈を抱きしめ



「凌はまだ意識を取り戻してないんだ」




やばい




「もしかして、このまま、意識を取り戻さないのかも」




落ち込み




「大丈夫だよ。すぐに意識を取り戻すよ」




笑顔で




「前もこんなことあったよね。昔、お兄ちゃんが私をかばって川に落ちちゃって、呼吸していてもなかなか意識を取り戻さなくて」




ボソッ




「真奈のせいじゃない。あれは不注意だったんだ。運転手の話では、突

然、凌が道路に飛び出してなんだか、とっても急いでいたようだって。後、これ」




凌の荷物を渡した
真奈は優しく抱きしめた
ぎゅ




「真奈、少し休め。後は俺が翔のそばにいとくから」




優しい笑顔で
椅子に座られ掛け布団を渡した




「私も一緒にいるわ」




掛け布団を触る




「わかったよ」




頭をナデナデ





次の朝・
夢・




「真奈起きろ?」




誰かの声が聞こえる
その声は 凌だった




「お兄ちゃん?」




顔は見えないが確かに
凌だ




「真奈、ごめんな」




ごめんな 頭にひびく
夢・
夢からさめ 真奈は転ぶ
隣には翔が
眠っているようだ




「翔兄さん。ずっと一緒にいてくれたの?」



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