記憶がなくても愛してるって伝えたい
「うっ…ん」


俺が起き上がると目の前にはさっき助けた女が。





「あっありがとう!大丈夫?」


女は俺に顔を近づけた。すると突然俺の頭は真っ白になったような気がした。何も思い出せない。さっきまでの記憶が俺、さっきまで何していたんだろ。思い出せない。思い出せるのは彼女を助けようとした自分だけだった。そう俺は記憶を失ってしまった。
[回想モード終わり]


「あっあのう!凌!」


そう言いながら真奈は凌の腕を掴んだ。


「な」


そう言いながら凌は真奈の方へ振り返った。


「誰?」

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