記憶がなくても愛してるって伝えたい
「え」

「凌、知り合い?」


女性は凌に聞いた。





「?違う。はじめて見る顔だし。なんで俺の名前知ってんの?」

「え?」


嘘!と思いながら真奈の体は硬直してしまった


「嘘!じょっ冗談!からかわないでよ!」

「?」

「思い出して!あなたは本当の両親から捨てられて私の両親が引き取って。この17年間。本当の兄妹のように育ってきた」


凌は黙って聞いていた


「確かに俺は、親から捨てられた。けど、俺は施設で育ったんだ」


真奈は凌が何を言っているのか理解できなかった。っていうか理解不明だった

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