記憶がなくても愛してるって伝えたい
「そう俺とお前は双子なんだ。このこと知ったのは2年前のことだよ。まあ俺が知るのが遅かっただけで両親はずっと17年間も隠しとおしていたんだけどな。死んだ祖母さんから死ぬ直前に聞くまでは。そうあれは17年前の冬のことだよ。菅井家には双子の兄弟が生まれたんだ。俺とお前。けどなぜか菅井家では双子は不吉とかなんとか言われそれで母さんはお前を養子には出さず。何も知らない方がお前のためだとか思って。捨てたんだ。 そのことで俺は祖母さんや母さんによってお前の分もとことん教育されまくった。だから俺は恨んだよ。そして親父も俺らが生まれてすぐ。家を出て行った。今はどこにいるのか消息不明。原因は母さんがお前を捨てたのが原因らしい。それからはかなり酷い生活だった。祖母さんは母さんに対して以前よりも冷たい仕打ちをし。母さんも俺も。お前には理解できないだろ!お前を双子っていうが一番許せないが。マジでお前なんか生まれてこなきゃよかったよ。」

「…」


凌は黙ったままだった。まさか自分にそんな過去があったとか。



「俺だって嫌だよ。けど。」


するとふいに頭の中に真奈の顔が


「なんでいきなりあの女の顔が」

< 163 / 169 >

この作品をシェア

pagetop