ドールタウンミーティング
俺は傲慢だが、真摯な態度で接する相手に対しては敬意を払う男だ

「なるほど、それは酷い・・・」

男はそう言うと暫し沈黙

「相当驚かれでしょう。お怒りにもなられましたよね」
再び男は口を開いた

まあ、そうなんだか何よりも悔しいっつーかなー

「自殺相談でしたよね?」

男は突然話題を変えた

俺はこの時にはすっかり大元であるこの問題を忘れていた。

「ああ、そうだった。それで電話したんですよ」

「一体、どうされたんですか?どうしてまた自殺をお考えになられたんでしょうか」

男は心配そうな声で俺に訊く


俺はもうどうでも良くなりかけたこの問題をこの親切な男にとうとうと語った

語ってる間にはもうどうでもいいし、相当恥ずかしいな、とか思い始めていたが、男は親切にも時折相槌を打ちながら最後まで聞いてくれた

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