加納欄の想い シリーズ12
孔明師範が、また声をかけた。
あたしは、つかまれた腕を振り払い、逆に大山の腕をとるとネジあげ、脇腹に当て身を入れた。
大山は、脇腹をおさえ、方膝をついた。
あたしは、孔明師範のところへ、戻った。
「欄!」
大山が、声を張り上げた。
あたしは、無意識に立ち止まった。
低音の……。
どこかで、聞いた……。
あたしは、振り向いて、大山を見た。
「欄。思い出せ。催眠術なんかに負けるな。欄、欄!」
なんだろう……。
たまに、頭に聞こえる声と重なる……。
あたしに向ける大山の瞳が、真剣なのがわかった。
「孔明!欄にかけてる、催眠術解けよ!きたねぇぞ」
大山が、孔明師範に怒鳴った。
孔明師範が、わざとあたしの肩に腕を回し、顎をのせた。
「大山さん、言ったでしょ。人聞きの悪いこと言わないでくださいって。欄は、催眠術なんかにかかってないですよ。記憶がないだけです。あなた方の」
そう言って、あたしの首筋にキスをした。
「(>_<)」
あたしは、動けなかった。
「記憶、喪、失?」
大山は、茫然とした。
「欄の、今頭にある記憶は、私と中国で幸せに過ごしていた時の記憶だけです。幸せな、夫婦生活を過ごしていた時の記憶だけですよ」
な、なにを(>_<)!
孔明師範は、さらにあたしの首筋に唇を這わせた。
ウゥッ!!
あたしには、何も喋らせないつもりらしかった。
「夫婦……?欄と、お前、が……?」
「そうですよ」
孔明、師範。
ヤッ!
ヤダッ!!
あたしは、ゾワゾワする嫌な感覚に耐えられなくなり、立っているのがやっとだった。
「孔明、それやめろっ!欄から離れろ!」
「あぁ、欄の弱点は、あなたにも教えたんでしたね」
大山に言われて、孔明師範が、珍しく言うことを聞いた。
あたしは、ペタンとその場に座り込んだ。
「欄、ホントか?記憶、ないのか?」
大山に聞かれて、あたしは小さく頷いた。
「孔明と、結婚……して、たのか……?」
わかんなかった。
記憶にはナイ。
あたしは、つかまれた腕を振り払い、逆に大山の腕をとるとネジあげ、脇腹に当て身を入れた。
大山は、脇腹をおさえ、方膝をついた。
あたしは、孔明師範のところへ、戻った。
「欄!」
大山が、声を張り上げた。
あたしは、無意識に立ち止まった。
低音の……。
どこかで、聞いた……。
あたしは、振り向いて、大山を見た。
「欄。思い出せ。催眠術なんかに負けるな。欄、欄!」
なんだろう……。
たまに、頭に聞こえる声と重なる……。
あたしに向ける大山の瞳が、真剣なのがわかった。
「孔明!欄にかけてる、催眠術解けよ!きたねぇぞ」
大山が、孔明師範に怒鳴った。
孔明師範が、わざとあたしの肩に腕を回し、顎をのせた。
「大山さん、言ったでしょ。人聞きの悪いこと言わないでくださいって。欄は、催眠術なんかにかかってないですよ。記憶がないだけです。あなた方の」
そう言って、あたしの首筋にキスをした。
「(>_<)」
あたしは、動けなかった。
「記憶、喪、失?」
大山は、茫然とした。
「欄の、今頭にある記憶は、私と中国で幸せに過ごしていた時の記憶だけです。幸せな、夫婦生活を過ごしていた時の記憶だけですよ」
な、なにを(>_<)!
孔明師範は、さらにあたしの首筋に唇を這わせた。
ウゥッ!!
あたしには、何も喋らせないつもりらしかった。
「夫婦……?欄と、お前、が……?」
「そうですよ」
孔明、師範。
ヤッ!
ヤダッ!!
あたしは、ゾワゾワする嫌な感覚に耐えられなくなり、立っているのがやっとだった。
「孔明、それやめろっ!欄から離れろ!」
「あぁ、欄の弱点は、あなたにも教えたんでしたね」
大山に言われて、孔明師範が、珍しく言うことを聞いた。
あたしは、ペタンとその場に座り込んだ。
「欄、ホントか?記憶、ないのか?」
大山に聞かれて、あたしは小さく頷いた。
「孔明と、結婚……して、たのか……?」
わかんなかった。
記憶にはナイ。