加納欄の想い シリーズ12
「師範?!どうしたんですか?どいてください」

 言い終わったと同時に、孔明師範が、あたしに当て身を入れた。一瞬の出来事で、あたしは、その場に倒れた。

「師、範・・・。どう、して」

「知る必要はありません」

 孔明師範は、軽々とあたしを抱き上げた。

「おろして、ください・・・」

「欄をおいてけよ」

 声が背後から聞こえた。

 高遠と大山が、お互いに助け合って、立っているかんじだった。

「しつこい方達ですね。欄は、私の物です。誰にも渡しません」

 孔明師範の言葉に、大山が切れた。

「前から言おうと思ってたけどなぁ。欄は、物じゃねぇんだよ!お前の所有物じゃねぇんだよ!」

 孔明師範は、無視して歩き始めた。

「てめぇ、待てよ!」

「イヤッ!先輩助けて!」

 あたしの口から出た言葉だった。



えっw(゚o゚)w?



先輩って(__)?



・・・誰(@_@)?
 


 あたしには記憶のない事だった。

「まかせろよ!」

 大山と高遠が、2人揃って返事した。







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