かえるのおひめさま
私達は近くの公園で花火をする事にした
皆は終電だなんだと家に帰り
結局残ったのはいつもの4人だ
酒に酔った私はうきうきになり
王子はいつもどおり
ショージは無口になり
サクはずっと笑っていた
サクはポケットからライターを出し
ロウソクに火をつけた
「普通の」花火に火をつけると
私はをそれで空気に絵を描きながら
王子に突っ込んだ
「ちょっ。姫。やめろよ~」
「ぬはははははー!」
「………」
サクは笑っている
「まじであぶないよー!」
「うしゃしゃしゃしゃしゃ」
「……………」
「お前らアホやろー。」
サクは笑っている
火が消えたところで
ふと後ろを振り返ると
ショージがねずみ花火にを点火している
そいつは颯爽と爆竹へ特攻し
爆竹は引火して爆発を起こした
「かえるののろいだー!!」
私が叫びながら逃げた
サクはゲラゲラ笑っている
「ひいいぃぃー!!」
全速力で走って逃げて
私は木にしがみついた
ショージが冷静にジュースをかけると
爆竹はジュっと音を立てて鎮火した
「ふぅ」と一息ついた後ふと見上げると
王子の顔がそこにはあった
「ちょっくらジュース買ってくるわー」
とサクはショージを連れて
公園の外に去っていった