放浪カモメ
岩手県に入った鴨居。
慣れない道を標識などで見て進むことにもだんだんと慣れてきているようだ。
袋小路に入り込んでしまったり、公道だと思っていたらいつの間にか民家に入ってしまっていて怒られたり。
ましてや軽車両の入ってはいけない高速道に、迷い込んでしまうことも今はなくなった。
軽快に走っていた鴨居だったが、ある違和感を覚える。
どうにもペダルが重く感じるのだった。
もしやと思い鴨居が前輪のタイヤを見ると。
「……あっ。パンクしてる。。。」
空気の抜けたタイヤはフニャフニャと地面に擦れた。
そして空気を入れる管が地面に当たるたびに、自転車がカタッと微妙に揺れる。
もうグラッと揺れてサドルから振り飛ばされてしまえば良いのに、カタッと妙に力なく揺れるものだから何故だか悲しくなる。
「うーわー。どうしようパンク終了なんてしたことないし……つか道具がない。」
自転車で旅をするのにパンクの修理をする道具や、替えのタイヤチューブを持っていくなんて当たり前のことなのだが、鴨居は初心者どころか自転車への関心は0と言ってもいい。
と、まぁ。そんな鴨居が修理キットを持っているワケもなく。
鴨居は道路の端に避け、力なく立ち止まった。
慣れない道を標識などで見て進むことにもだんだんと慣れてきているようだ。
袋小路に入り込んでしまったり、公道だと思っていたらいつの間にか民家に入ってしまっていて怒られたり。
ましてや軽車両の入ってはいけない高速道に、迷い込んでしまうことも今はなくなった。
軽快に走っていた鴨居だったが、ある違和感を覚える。
どうにもペダルが重く感じるのだった。
もしやと思い鴨居が前輪のタイヤを見ると。
「……あっ。パンクしてる。。。」
空気の抜けたタイヤはフニャフニャと地面に擦れた。
そして空気を入れる管が地面に当たるたびに、自転車がカタッと微妙に揺れる。
もうグラッと揺れてサドルから振り飛ばされてしまえば良いのに、カタッと妙に力なく揺れるものだから何故だか悲しくなる。
「うーわー。どうしようパンク終了なんてしたことないし……つか道具がない。」
自転車で旅をするのにパンクの修理をする道具や、替えのタイヤチューブを持っていくなんて当たり前のことなのだが、鴨居は初心者どころか自転車への関心は0と言ってもいい。
と、まぁ。そんな鴨居が修理キットを持っているワケもなく。
鴨居は道路の端に避け、力なく立ち止まった。