放浪カモメ

「さて……どうしたもんかな。」

鴨居は辺りを見渡すがひとけが全く無い。

それどころか民家すら見当たらなかった。

だだっ広い麦畑の青だけが一面に広がっている。


「案外広い道路なのに人通りは無し。か……はぁ。疲れたな。」

タイヤのパンクで強制的に足を止められてしまったことで、気が抜けてしまったのだろう鴨居はその場に腰掛けると、そのまま目を閉じた………



「……。」




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