放浪カモメ
嘘の罰
青森県をひた走るカモとメグ。
勢い良くこいでいくペダルが軽快な車輪の音を、澄み切った青空に響かせていた。
「おっ、発見。メグちゃんあそこで軽く朝食を取ろうか?」
カモの指差したさきにはとても古そうな味のある蕎麦屋があった。
「蕎麦かぁ…高くないかなぁ?」
必要最低限しか持ち合わせていない二人である。
いつもならコンビニやスーパーなどでセール品として売られているパンやおにぎりを買っている。
腹持ちもいいし何より安いからだ。
「確かにね。でも、さ。ほらあれじゃん?ここ2日はビックリするくらいにコンビニとか見かけてないじゃん?そろそろオレら倒れるんじゃないかなー?なんてサ☆あはは、あはははは…」
そう2日前から二人は水だけで過ごしていたのだった。
公園はあれどコンビニはなく。
最悪レストランでも料亭でも良いから入ってやる、とすら思っていたのに、結局食料を確保することが出来ずにいた。
「ゴメンなさい、蕎麦食べたいです。」
「だよネ☆」
なんかもう怖いなこの人。そう思ったメグだった。
蕎麦屋の中は座敷とテーブル席とに分かれていて、二人はテーブル席に座る。
年期の入った日焼けした大黒柱が誇らしげに立っていた。
メニューはザルそばとカケそばしかなかった。
二人は一本一本を味わうようにゆっくりとゆっくりと腹に収めていった。
「おばぁちゃんご馳走様でした。」
「ご馳走様。すごい美味しかったですお蕎麦。」
お会計の一言で、少し疲れていた蕎麦屋のおばあさんの顔が、ぱぁっと明るくなったのをみた。
そして素敵な笑顔を二人にふりまいて、やさしい声で「ありがとう。」と言った。
二人は胸が暖かくなるのを自転車をこぎ始めてからもしばらく感じていた。
勢い良くこいでいくペダルが軽快な車輪の音を、澄み切った青空に響かせていた。
「おっ、発見。メグちゃんあそこで軽く朝食を取ろうか?」
カモの指差したさきにはとても古そうな味のある蕎麦屋があった。
「蕎麦かぁ…高くないかなぁ?」
必要最低限しか持ち合わせていない二人である。
いつもならコンビニやスーパーなどでセール品として売られているパンやおにぎりを買っている。
腹持ちもいいし何より安いからだ。
「確かにね。でも、さ。ほらあれじゃん?ここ2日はビックリするくらいにコンビニとか見かけてないじゃん?そろそろオレら倒れるんじゃないかなー?なんてサ☆あはは、あはははは…」
そう2日前から二人は水だけで過ごしていたのだった。
公園はあれどコンビニはなく。
最悪レストランでも料亭でも良いから入ってやる、とすら思っていたのに、結局食料を確保することが出来ずにいた。
「ゴメンなさい、蕎麦食べたいです。」
「だよネ☆」
なんかもう怖いなこの人。そう思ったメグだった。
蕎麦屋の中は座敷とテーブル席とに分かれていて、二人はテーブル席に座る。
年期の入った日焼けした大黒柱が誇らしげに立っていた。
メニューはザルそばとカケそばしかなかった。
二人は一本一本を味わうようにゆっくりとゆっくりと腹に収めていった。
「おばぁちゃんご馳走様でした。」
「ご馳走様。すごい美味しかったですお蕎麦。」
お会計の一言で、少し疲れていた蕎麦屋のおばあさんの顔が、ぱぁっと明るくなったのをみた。
そして素敵な笑顔を二人にふりまいて、やさしい声で「ありがとう。」と言った。
二人は胸が暖かくなるのを自転車をこぎ始めてからもしばらく感じていた。