放浪カモメ
「野犬に注意」と言う看板が立てられているのを見るのは初めてではなかったが、鴨居はそれほど気にしたことはなかった。

日が暮れる間近にそれを見た今日もやはり気にはならなかった。


日が暮れて少しした頃に二人は橋を見つけた。どうやら高速道路が上を走っているらしい。

橋の下は砂利になっていて、脚には調度良いくらいの土台があったので鴨居とメグは橋を間にして眠ることにした。

呑気な虫の声が暗い空に怖いほど透明に伝っている。
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