放浪カモメ

幸せな時間はあっという間に過ぎ去って。

鴨居が千葉に帰る日がやってきた。

お昼までのんびりと話をして、昼食は四人で外食に出かけた。

午後に、産婦人科に一緒に行って、胎児を3D画像でみれり最新のエコー画像を見せてもらった。

その時に初めて、お腹の赤ちゃんは女の子だと言うことを知らされた。

二人はもう名前を幾つか考えていて、どれも男の子にも女の子にも使えそうな名前にしていた。


家に戻ってまったりとミルクティーを飲んで、電車の時間が迫ってきた。

「それじゃあ、お世話になりました。」

玄関でメグと養母に別れの挨拶をしていると、養父が車を出してくれた。

「ちょっとゆっくりし過ぎちゃったね。急ぐよカモ君。」

「あ、はい。」

鴨居はあわてて車に乗り込みメグを見た。

笑顔で手を振っている。

鴨居も笑顔で手を振り返すと車が忙しなく出発した。



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