放浪カモメ
次の日。
鴨居達の住む千葉県は記録的な豪雨にさらされた。
傘をさしてもズボンや上着までもが濡れてしまう横殴りの雨。
道路や地面には所々大きな水溜まりができ、車が通る度にタイヤに巻き上げられ、濁った水が辺りに散布させられた。
鴨居はここ二週間くらい新田と行動を共にするようになっていた。
「そういや最近カモってこっち来るよな。もしかして要先輩と何かあった?」
新田にふいに核心を突かれてしまって鴨居はたじろぐ。
「なっ、何でそう思うんだよ!?」
鴨居は嘘が下手だ。
いや、下手というのは語弊があるかもしれない。
なぜなら鴨居は嘘をつこうとしてバレるのではなく、嘘をつけずにバレてしまうからだ。
「やっぱりね。顔に書いてあるもん『大好きな先輩と喧嘩しました』って。」
新田は少し意地悪く笑うと、鴨居の反応を楽しんでいるようだった。
「なんてね、嘘。本当はさ最近カモ元気なないから心配で早苗ちゃんに聞いたんだ。」
新田は外見はギャル男で、どうしてもチャラく見られがちなのだが。
実際には両親が教師というだけあって、礼儀やマナーをわきまえているし。
何よりも、友達を大切にする好青年だ。
鴨居達の住む千葉県は記録的な豪雨にさらされた。
傘をさしてもズボンや上着までもが濡れてしまう横殴りの雨。
道路や地面には所々大きな水溜まりができ、車が通る度にタイヤに巻き上げられ、濁った水が辺りに散布させられた。
鴨居はここ二週間くらい新田と行動を共にするようになっていた。
「そういや最近カモってこっち来るよな。もしかして要先輩と何かあった?」
新田にふいに核心を突かれてしまって鴨居はたじろぐ。
「なっ、何でそう思うんだよ!?」
鴨居は嘘が下手だ。
いや、下手というのは語弊があるかもしれない。
なぜなら鴨居は嘘をつこうとしてバレるのではなく、嘘をつけずにバレてしまうからだ。
「やっぱりね。顔に書いてあるもん『大好きな先輩と喧嘩しました』って。」
新田は少し意地悪く笑うと、鴨居の反応を楽しんでいるようだった。
「なんてね、嘘。本当はさ最近カモ元気なないから心配で早苗ちゃんに聞いたんだ。」
新田は外見はギャル男で、どうしてもチャラく見られがちなのだが。
実際には両親が教師というだけあって、礼儀やマナーをわきまえているし。
何よりも、友達を大切にする好青年だ。