放浪カモメ
「ははは。カモ知ってる?互いに信頼し合って、相手の気持ちも手に取るように分かる友達ってな『親友』って言うんだぜ?」
そう言うと新田は何かを考え込んで時折、んー、と唸った。
そして、何かに気付いたようなリアクションをすると鴨居に問い掛ける。
「カモはさ…何をそんなに恐がってるの?」
「えっ……」
鴨居は何故だかドキッとしてしまう。
心を見透かされたような気がして身体が反応してしまったようだ。
何だか下手なウソは通用し無い気がして鴨居は正直に打ち明ける。
「オレ…恐いんだ。信じた人に裏切られた時のあの、喪失感とか虚しさが。だから裏切られても悲しくならないように、信頼する人を作らないようにしてるんだと思う。」
新田はただ黙ってうなずいていた。
「不良にからまれた時、杉宮先輩の顔が離れなかった。オレはあの人を信頼していた。だからオレのせいで怪我を負ってしまった杉宮先輩に見放されてしまったんじゃないか、って……」
新田は「うん。うん。」と相づちを打つ。
そして鴨居が喋り終えるのを待って、一言でバッサリと切り伏せた。
「うん…カモは馬鹿だ。」
そう言うと新田は何かを考え込んで時折、んー、と唸った。
そして、何かに気付いたようなリアクションをすると鴨居に問い掛ける。
「カモはさ…何をそんなに恐がってるの?」
「えっ……」
鴨居は何故だかドキッとしてしまう。
心を見透かされたような気がして身体が反応してしまったようだ。
何だか下手なウソは通用し無い気がして鴨居は正直に打ち明ける。
「オレ…恐いんだ。信じた人に裏切られた時のあの、喪失感とか虚しさが。だから裏切られても悲しくならないように、信頼する人を作らないようにしてるんだと思う。」
新田はただ黙ってうなずいていた。
「不良にからまれた時、杉宮先輩の顔が離れなかった。オレはあの人を信頼していた。だからオレのせいで怪我を負ってしまった杉宮先輩に見放されてしまったんじゃないか、って……」
新田は「うん。うん。」と相づちを打つ。
そして鴨居が喋り終えるのを待って、一言でバッサリと切り伏せた。
「うん…カモは馬鹿だ。」