共鳴り
それから3日、清人の部屋で過ごした。


4日目はレイコさんとこ行って、また勝手な子ね、と言われたので、今度は女の部屋に泊まった。


そうこうしているうちにあれから一週間ばかりが過ぎ、俺は理乃と暮らすあの部屋に戻った。







「ただいまー。」


と、呟いてみたが、返事はない。


キッチンの三角コーナーには食事の残飯、そして机にはラップのしてある料理が並べられていた。


理乃はいつ帰ってくるとも限らない俺のために、毎日毎晩、変わらず晩ご飯を用意していてくれたんやろう。


また少しばかり、いたたまれなくなる。



「りぃ、おるんやったら返事せぇよ。」


リビングには、無言のままに携帯をいじる彼女の姿。


俺を確認するように一瞥し、でもすぐにそれは、手元の物へと戻される。


相当ご立腹でいらっしゃる。



「まだ帰ってこん方が良かった?」


「あたしにはお兄ちゃんが何をしてようと、関係ないから。」


つんとして、彼女はこちらも見ずに言葉を投げる。


“お兄ちゃん”とわざとらしく言われ、俺はため息混じりに宙を仰いだ。



「それよりあたし、出掛けるね。」

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