共鳴り
気付けば中三になっていた。


俺と清人は、学校の名物コンビってゆーか。


俺、知らん間に昔の自分取り戻しててな、持ち前の関西人根性やんか?


硬派な清人と、軟派な陸。


何かそんなイメージついてたみたいやけど、ホンマそのままな感じ。


清人って俺と出会う前までは怖がられてたみたいやけど、みんながアイツのこと良いヤツやって気付いたんかもしれん。


だって清人のヤツ、いじめにキレんねんで?


見た目だけやといじめグループのリーダーみたいな顔してんのに、俺ん時みたく暴れて、眼鏡クン助けたんねん。



「お前、いっつも難しそうな本読んでて尊敬するよ。」


そんなこと言うてたわ。


別に清人的には正義感やなくて、単に暴れたかっただけかもしれんし、寄ってたかってってのが嫌いやっただけかもしれん。


けど結局は、一部に支持者作ってて、ホンマ笑えたんやけど。



「あ、陸!
お前柔道のルール知ってる?」


「竹刀持って何が柔道やねん。」


「いや、これはフェンシング用。」


「いやいや、おかしいやろ!
お前、ホンマにアホちゃうん?」


相変わらずの金属バットに加え、竹刀とかも振り回してたから教師ウケは悪かったけど、俺は嬉しかってん。


俺のおちゃらけのおかげやん、って。


まぁ清人としては、何で自分が笑われてるのかわからんかったみたいやけど。


真顔で言う清人に俺が突っ込んで、みんな爆笑を必死で噛み殺してるような顔すんねん。


本人はクールぶってるみたいやけど、馬鹿な男やろ?

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