共鳴り
切り出したのは清人の方だった。


コイツもまた、勘が良いのだから嫌になる。



「彩のことやけど。」


彩のことは俺に一任してくれ、と言っていた。


そしてあれからずっと、俺は彼女に探りを入れていたのだ。



「アイズ、辞めたみたいやね。」


「そう。」


「うん、男と飛んだみたいやで。」


言ってやったが、清人の顔色は変わらなかった。


レナちゃんはあの後すぐ、店を辞めたらしいけど、あの子には決して聞かせられるような内容ではないと思う。



「手放しで喜べる話でもないけど。」


そう前置きをするように言うと、彼はわかってる、と言う。


視線を宙へと投げるように、少しの迷いを振り切った。



「後輩の後輩とか使って調べたんやけど。」


そして俺は、言葉を手繰り寄せた。

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