共鳴り
「ホンマに?!」
目を丸くして問うた俺に、彼女は本当よ、と言う。
「お金も時間もあることだし、海外にでも行こうかと思って。」
「…海外、って…」
「ヨーロッパも良いけど、南の島も海が綺麗でしょ?
どっちにしようか迷ってるのよね。」
ねぇ、どっちが良いと思う?
聞かれたが、俺の頭の中はそれどころではない。
嶋さんのプロポーズは彼女にとって無意味だったらしく、おまけに海外に行く、って。
「そしたらきっと、時間なんてあっという間に過ぎるわよね?」
俺は顔を上げた。
多分レイコさんは、何だかんだ言いながら、嶋さんの出所を待ってやるつもりなんやろう。
そしてもしかしたら、塀の中に居るあの人のために、フォトレターでも送ってやるつもりなのかもしれない。
「素直じゃないなぁ、レイコさん。」
俺が笑うと、彼女も瞳を伏せるように口元を緩めた。
らしくないはにかむような顔やけど、ここにもきらきらを見つけた気になる。
「アンタは素直になれた?」
「…俺?」
「理乃ちゃんとのことよ。」
あぁ、と言う。
そしたらちょっと恥ずかしくなって、うん、と返した。
目を丸くして問うた俺に、彼女は本当よ、と言う。
「お金も時間もあることだし、海外にでも行こうかと思って。」
「…海外、って…」
「ヨーロッパも良いけど、南の島も海が綺麗でしょ?
どっちにしようか迷ってるのよね。」
ねぇ、どっちが良いと思う?
聞かれたが、俺の頭の中はそれどころではない。
嶋さんのプロポーズは彼女にとって無意味だったらしく、おまけに海外に行く、って。
「そしたらきっと、時間なんてあっという間に過ぎるわよね?」
俺は顔を上げた。
多分レイコさんは、何だかんだ言いながら、嶋さんの出所を待ってやるつもりなんやろう。
そしてもしかしたら、塀の中に居るあの人のために、フォトレターでも送ってやるつもりなのかもしれない。
「素直じゃないなぁ、レイコさん。」
俺が笑うと、彼女も瞳を伏せるように口元を緩めた。
らしくないはにかむような顔やけど、ここにもきらきらを見つけた気になる。
「アンタは素直になれた?」
「…俺?」
「理乃ちゃんとのことよ。」
あぁ、と言う。
そしたらちょっと恥ずかしくなって、うん、と返した。