共鳴り
理乃との暮らしは、楽しいという以外に言葉が見つからない。
一緒にご飯作って、一日の出来事を互いに話しながら食事を共にし、そして一緒の布団に包まって眠る。
ただそれだけの、変わらぬ毎日が幸せやと感じられる。
「あ!
俺、鍵返してなかったよな?」
思い出して、キーケースから彼女の家の合鍵を外した。
そして銀色に光るそれを、机の上へと置く。
「今までありがとう。
でももう、必要ないから。」
「捨てとけば良かったのに。」
「そういうわけにはいかんやん。
そんなん不用心やし、それにちゃんと会って返したかったから。」
言うと、彼女はクスリと笑った。
笑って、そしてアンタらしいわね、と一言だけ。
「あたし、アンタのそういうとこ、嫌いじゃなかったわ。」
レイコさんは再び外へと視線を滑らせた。
「感謝するのはもしかしたら、あたしの方なのかもしれないわね。」
やっぱりレイコさんらしからぬ言葉。
目を丸くする俺に、彼女は窓の外を見つめながら、目を細めた。
「ねぇ、あたしってアンタのこと好きなの?」
ゆっくりと、いぶかしげにこちらに向いた顔に、俺は噴き出したように笑う。
こんな告白なんて聞いたことないし、おまけに突拍子もない。
ついでに疑問系で問われても、って。
「ありがとう、レイコさん。」
一緒にご飯作って、一日の出来事を互いに話しながら食事を共にし、そして一緒の布団に包まって眠る。
ただそれだけの、変わらぬ毎日が幸せやと感じられる。
「あ!
俺、鍵返してなかったよな?」
思い出して、キーケースから彼女の家の合鍵を外した。
そして銀色に光るそれを、机の上へと置く。
「今までありがとう。
でももう、必要ないから。」
「捨てとけば良かったのに。」
「そういうわけにはいかんやん。
そんなん不用心やし、それにちゃんと会って返したかったから。」
言うと、彼女はクスリと笑った。
笑って、そしてアンタらしいわね、と一言だけ。
「あたし、アンタのそういうとこ、嫌いじゃなかったわ。」
レイコさんは再び外へと視線を滑らせた。
「感謝するのはもしかしたら、あたしの方なのかもしれないわね。」
やっぱりレイコさんらしからぬ言葉。
目を丸くする俺に、彼女は窓の外を見つめながら、目を細めた。
「ねぇ、あたしってアンタのこと好きなの?」
ゆっくりと、いぶかしげにこちらに向いた顔に、俺は噴き出したように笑う。
こんな告白なんて聞いたことないし、おまけに突拍子もない。
ついでに疑問系で問われても、って。
「ありがとう、レイコさん。」