共鳴り
まぁ、そんなこんなで中学も卒業して、それぞれの生活になるんやけどね。


俺は現場仕事で、清人はバイクショップに就職や。


アイツは単車好きやったし、念願叶った感じで、顔には出さんくても毎日嬉しそうやったで。


まぁ俺ら、誕生日も近くて一緒に中免取りに行ったんやけど、清人はそれより前からゼファー乗ってたしなぁ。


今は弟のマサが乗ってるヤツやけど、あれ、ホンマ格好良かってん。


ちなみに俺は、アメリカンに憧れてドラッグスターやってんけど。


まぁ、結局アイツ、硬派なんやろうね。


今も車いじるの好きやし、この頃から俺の単車もちょいちょいいじってくれててな、ふたりで夜な夜なカスタムすんのが楽しかってん。


ちなみに部屋は、2DKやっけ?


ダイニングは結構散らかって、あとはそれぞれの部屋があんねん。


清人はあんなんやから飯とか適当でな、結局俺が作ってやることになんねんけど。


ほら、俺って施設でお手伝いしてた良いお兄ちゃんやんか?


花穂ちゃんもよく遊びに来てて、あの子もコンビニでバイト始めたから、よく廃棄の弁当パクって俺らにくれてたわ。


確かに会う頻度は減ったし、それぞれの生活もあったと思う。


けど、俺らは会えば無敵みたいに3人でつるんで遊ぶねん。


清人のケツにはいっつも花穂ちゃんが乗ってて、街流したり、中学忍び込んでみたり。


俺らは意識するわけでもなく、部屋に彼女入れたりせんかったから、清人がどんな女とどうなってんのかは知らんかったけど、でも、俺らとの時間は大切にしてたと思う。


中学より窮屈さがなくなった分、楽やったわ。

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