共鳴り
≪第二章≫
トライバル
人が死ぬ時ってな、
いっつも前触れがないねん。
そしていっつも、
後になって後悔すんねん。
何でもっと早く
気付けんかったんやろう。
何でもっと早く
どうにか出来んかったんやろう、って。
俺らがハタチになるより少し前の、春。
花穂ちゃんが大学二年になってすぐの頃やった。
その頃の俺らってもう、てんでバラバラになっててな。
俺は仕事ちょっと認められるようになってきて頑張ってたし、花穂ちゃんにしてもサークルだのバイトだので忙しくしてたみたいやった。
清人も相変わらずで、帰ってきたりこんかったり。
むちゃすることは減ったみたいやけど、やからこそ、どこで何やってんのか余計に不明やった。
けど、もう心配すんのもアホらしいやん?
それに俺ら、そんな子供でもないんやしさ。
元々ひとりで生きていく、って決めてたし、寂しさも飼い慣らしてた頃やったわ。
本当にそれは、突然の出来事やってん。
いっつも前触れがないねん。
そしていっつも、
後になって後悔すんねん。
何でもっと早く
気付けんかったんやろう。
何でもっと早く
どうにか出来んかったんやろう、って。
俺らがハタチになるより少し前の、春。
花穂ちゃんが大学二年になってすぐの頃やった。
その頃の俺らってもう、てんでバラバラになっててな。
俺は仕事ちょっと認められるようになってきて頑張ってたし、花穂ちゃんにしてもサークルだのバイトだので忙しくしてたみたいやった。
清人も相変わらずで、帰ってきたりこんかったり。
むちゃすることは減ったみたいやけど、やからこそ、どこで何やってんのか余計に不明やった。
けど、もう心配すんのもアホらしいやん?
それに俺ら、そんな子供でもないんやしさ。
元々ひとりで生きていく、って決めてたし、寂しさも飼い慣らしてた頃やったわ。
本当にそれは、突然の出来事やってん。