共鳴り
清人と暮らし始めてもな、俺、たまに園に顔覗かせてたんや。


やっぱちっちゃい子らが心配やったし、あそこは変わらずあったかかったから。


マイホームっちゅーか、実家のようなモンやんな。


りっくん、りっくん、って。


少しずつ、少しずつ清人や花穂ちゃんとの距離が出来るにつれ、ぬくもりが恋しくなっててん。


理乃だけやなくて、みんなの成長が嬉しかった。


強く生きなあかんで、自分次第で人生なんてどうにでもなんねん。


その後の自分の人生なんか想像すら出来んかったから、よくそんな風に言うてたわ、俺。


りっくんは格好良い、りっくんが目標だよ。


やっぱりとりわけ理乃は俺になついてて、色んなこと自慢げに話す俺に目を輝かせてたっけ。


みんなどことなく寂しさがうかがえる顔してる中で、理乃だけはきらきらしててん。


花穂ちゃんみたいで、園のみんなの太陽やってん。






理乃、変わったなぁ。


俺の所為なのわかってるけど、

やっぱ悲しい。



理乃はいっつも笑っててん。



無邪気で可愛い顔して、
くるくるまわっててん。



懐かしいなぁ、理乃。



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