夢と現実~恋人はホスト~
どれも『ウマイ』『オイシイ』を連発してくれるのりくん。
「俺、めちゃくちゃラッキーかも。」
「どうしたの?」
「彼女がこんなに料理上手くて。」
「…もう!」
外はチラチラ白い雪。
海の見えるこの部屋で、2人で初めてのクリスマス。
少し暖房を弱めて過ごす。
ふたりの肌の温もりが、よく分かるから。
時計が12時をさす頃
「美香」
「んっ…?」
甘いキスの間に、私の左手にはめられたリング。
薬指にダイアモンド。
「プレゼント」
「のりくん…」
私、すごく大切にされてるよね。
すごく、幸せ者だよ。
嬉しくて涙が込み上げて…こぼれた。
のりくんが私の涙を唇で拭ってくれた。