BlueBird~幸せの青い鳥~
驚く俺を真瑠はしっかり見て
「茅流さんがハルくんですよね?」
―――真瑠…
俺はそれを聞いた瞬間
座っていた真瑠を引き寄せて
真瑠を抱き締めた。
言葉より、頭より先に
体が動いた。
真瑠が俺を思い出してくれた
真瑠の中から完全に俺が消えた訳じゃなかった
それが凄く嬉しくて
ただただ嬉しい
「ハル…くん?」
「ん…ゴメン…つい。」
抱き締めた腕を緩めて真瑠を見る。
少し戸惑った顔して俺を見てる。
「ハルくん。
泣いてる…。」
そう言って微笑んだ。
「え!?」
自分の顔を触ると頬が濡れてる。
カッコ悪いな俺
気付かない内に嬉泣きしてるよ。
「ゴメンね。
私、大切な思い出だったのに。
忘れてて。
ゴメンね…ハルくん。」
涙を拭う俺に真瑠は申し訳無さそうに言った。