BlueBird～幸せの青い鳥～

家から1時間位あったのに、大して話も出来なかったな。


喋りたい事は山程あったのに。


俺の小さな後悔も知らない真瑠は、車を降りる。



「あのっご馳走になって、しかも送って頂いてありがとうございました。
楽しかったです。」



真瑠はそう言って頭を下げた。



「うん…。
俺も突然なのに、ありがとうございます。
楽しかったです。」


「……。
えっと…じゃあ…お休みなさい。
気をつけて下さいね。」



真瑠はそう言って、車のドアを閉めた。



車の外にいる真瑠に手を振って車を出す。


バックミラーに映った真瑠は、俺の車が角を曲るまで見送ってくれていた。


どんどん小さくなる真瑠の姿。


ちょとだけ、寂しそうだった。



俺は確実に寂しかったけど。