BlueBird~幸せの青い鳥~
"関わらないが無難"
そう思いながら横を通り抜けようとしたら、その王子に呼び止められた。
「あっ青野さん!
ちょっちょっとまって!!」
そう言って私の右腕を掴む王子…。
力強いけど優しい手だった。
私が驚いて振り返ると、王子は慌てて手を話した。
「あっえっと、突然ゴメン…。
俺2組の伊原隼人(イハラ ハヤト)って言うんだ…。」
廊下暗いし、彼黒いし分かりずらかったけど
私の目に映った彼はちょっと…って言うより耳まで赤い様な気がした。
そんな彼に私はゆっくり、うなづく。
「俺、1年の時から青野さんの事好きなんだ!
付き合ってる人とかいるの?」
突然の事で、何の事態かサッパリ分からなくなって
頭に血がのぼってるのが分る位、顔だけ熱い。
私はブンブンと、顔を左右に振った。
返事する声が驚き過ぎて出なかったから。
「いないんだったら、俺と付き合って貰えませんか?」
真剣な顔で彼は言った。
真直ぐに私の目を見て、嘘の無いキレイなスポーツマンらしい強い瞳で。