夏恋
「千夏ぅー翔太がねーこの子タイプだって言うの!可愛いって!私っていう彼女がいるのに関わらず最悪でしょ?デリカシーないでしょ?」
夏海はファッション雑誌のモデルさんを指さしながらプンプンしている。
この子はいつも言葉を直球で取るから真に受けやすいんだよね。
「確かにねー…まぁそこまで怒らなくてもいいとも思うけどね~」
「千夏まで…そんなこと言うの?」
夏海はそうとうご立腹のようだ
これじゃあしばらく修羅場かな…やれやれ
「夏海 、もうそんくらいにしとけって。千夏 、悪ぃな毎度毎度…」
部活帰りの翔太が反省した様子もなく 、ヘラヘラしながら私達の席にやってきた。
ったく誰のせいでこんなことに…
「うわぁー出たっ女好き翔太だ」
夏海がめちゃくちゃ嫌そうな顔をする
「翔太 、ちゃんと反省ぐらいしなさいよ~ 一体誰のせいでこんなことになったと思ってるの?」
はぁー
それと同時に翔太の大きなため息が聞こえてきた
「まったく二人ともいい加減にしてくれよ。あのなーこのモデル誰かに似てないか?」
「ぇえー誰かって……」
うーんどっかで見たことあるような……
……
「ぁああ~… わかった!まったく…馬鹿馬鹿しい~」
「ばっ馬鹿にすんじゃねー。俺はただ正直に言っただけだ。照」
私は夏海に隠れて赤い顔を隠そうとしている翔太の顔を見逃さなかった
「え…っ? 、わかったのー?誰々教えてよぉ」
ふんっまったく…世話のやけるカップルだこと。
っていうお前は誰だよ!
「翔太にでも聞きなさい。ただのノロケに付き合ってるほど私は暇じゃないんです~」
翔太を思いっきり睨みながら言ってやった。
翔太も照れ臭そうに苦笑いしてる
「俺はさ~夏海に似てると思って…言っただけなんだよ。まぁ夏海の方が可愛いけど…ボソ…。照
お前人の話最後まで聞いてないんだもんな~」
「っなっなんなのよ それっ」
っまったく照れちゃって…熱々ですこと~ご馳走様です…
アハハハ
結局二人で大爆笑して二人の世界に入り込んでるんだから
結局仲良しなんだから
でも本当に羨ましいと思う。こういう二人みたいな関係に私は憧れてるんだ