魔神戦記 the MOVIE 2!
「…つくづくめでたい奴のようだな、究死配者というのは。
いい加減に気付け」
クシャ
頭の上に何かが乗る感触。
クトスタは最初、『それ』が何なのか分からなかったが、理解出来た瞬間に怒りに肩を震わせ始めた。
どこから現れたのか、リ・シュウがクトスタの頭を踏み付けていたのだ!
「貴様らは自分の力を他者に誇示する性質のため、『力を抑える』ことを知らんらしいな。
そして力比べで俺に勝ったと感じた時点で、貴様は慢心した。
俺は消えていたのでは無い。
力を抑え、気配を消し、貴様が捉えることのできない速度で移動していたのだ!」
クトスタの頭を踏み台に、リ・シュウは後方宙返りをして跳び上がった。
「力押しも結構だが…
あいにく俺は、そういう戦い方を得意とする奴をよく知っていてな」
元の世界でルシヴァナはクシャミをしているに違いない。
「そしてもう一つ。
例え世界が違っても…」
構えるリ・シュウ。
その手には、消え去って行ったはずの天目宝旗が!
「俺は、そういう類の奴に嫌われる性格のようだ!」