魔神戦記 the MOVIE 2!
SELF & ZERO
「…ンな訳ゃ無いだろが」
ウノサスが言う。
「あのな、エルダ。
水の無い場所で津波を起こせる程の力がある奴が、ただの中間管理職である究死配者程度の椅子に甘んじてるものか。
そんなに凄けりゃ、今頃は深皇に消されてるぜ?
深皇の座を脅かす輩としてな」
ウノサスの言葉は冷静新着、しかし静かな怒りが確かに込められていた。
ラシスを苦しめた究死配者。
その最後の相手が見かけ倒しだったことに対する怒りか、子供じみたふざけた態度に対する怒りか…
「ダグマス…とか言ったか?
『そのまま戦う』つもりなら、今すぐ魂の一片も残さずに完膚無きまでに、存在を未来永劫輪廻も許さず抹消してやるが?」
『………』
ドスの効いた脅しは本気だ。
その圧倒的な威圧に思わず無言になるダグマス。
しかし俺は、津波の姿のダグマスしか知らない。
ウノサスの言う通り、本当に今のダグマスは偽りの姿なのか?
「どうした?
このまま逝くつもりか?」
ウノサスの脅迫に近い挑発は更に続く。
それだけではない。
「イグニッション…」
身体から燃えるような熱気が発し始めたウノサスは、やがて銀色の炎の姿と化した!