魔神戦記 the MOVIE 2!
 
先手を取ったのはアグザス。


ズグゥオオッ!


俺達の左右から、肉の壁面が巨大な掌の形になって襲い掛かってきた!

閉鎖された空間の中でこれを避けるのは至難の業。
ならば!


「避けない!
しかし喰らいもしない!」

『エルダ、分かってるな?』

「ああ!
透徹、奴が狙うのは俺だ。
ちょっと避難しててくれ」」

「承知した」

透徹は水晶の虎の姿となって俺の傍を離れた。


…全て意思の疎通のみで会話を済ませ、巨大な掌が攻撃を開始してから透徹が去るまでは一秒にも満たない時間だった。

そして、


ドップシャアアアッ!


二秒も経たない内に両掌は打ち合わされ、その中心に居た俺の身体を一瞬でプレスした!

いくら強靭な身体を持つ魔神と言えども、これだけの質量の圧力を食らえば確実に圧死する…



「普通なら、な」

アグザスの合掌の隙間から水が染み出してくる…

紺色の水…!
それを見た透徹は思った。

(やはり…
『水の能力』だったか…)

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