複雑家族
と言いながら美香は部屋を飛び出した。すると英斗君は私よりも先に美香を追い掛けた。美香は逃げるように走り続けた。すると英斗君は勢いよく美香を追い掛けそして後ろから抱きしめた。


「まったくどこまでお前はバカなんだ」

「なんで!追い掛けてくるのよ。好きでもなんでもないくせに。」





「ああそうだけど」


そうはっきり言うな!英斗(作者ツッコミ)


「じゃあなんで」

「俺の妹だから。だけど止める気はないよ。お前の好きなようにしたらいいよ。ただし俺もかすみも好きなようにさせてもらう。お前の人生だ。俺らにどうこう言う権利はない。もちろんお前にもどうこう言われる権利はない」

「わかった。でもとりあえず中学は行くわ」

「わかった」


美香は涙目で


「お母さんのこと幸せにしてあげてね」


満面の笑顔で美香は言った。

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