【BL】No Titlexxx
「お前は関係ねぇだろ。」
「うるせぇ。手離せっつてんだろ。」
睦野は俺から手を離し竜に近づいた。
睨み合う二人。
異様なまでにピリッとした空気に廊下は静まり返り、みんなちらちらと見てくる。
―――――バキッ
殴る音が響いた。
殴られた竜は衝撃で少しよろけたけど、すぐに睦野を殴り返した。
そこから、竜対不良たちの殴り合い。
教室の前だからすぐに教室にいた教師や、駆けつけた教師が止めに入った。
「お前らはまた喧嘩か!!!」
「いい加減にしろクズ共!」
「うるせぇクソ先公がぁ!!」
でも、教師が加わることでさらにヒートアップしていく。
竜でさえ抑えてくる教師を殴ってしまいそうな勢いだ。
「竜……!」
ぼーっと眺めていた俺だけど、我に返って竜を止めようとした時。
なにも考えず油断していた俺は軽く吹っ飛んで近くにいた近藤に蹴られて、一瞬息が引きつる。
それよりも目の前に窓ガラスがあって……。
あ、ヤバいって思ったときには遅かった。
―――ガッジャァァン!!
「キャ―――ッッ!!」
鋭い痛いが体中を走る。
悲鳴がガンガンと頭に響く。
だけど、思ったより痛く………ない?
「大丈夫か?」
降ってきた声に驚いて目を開ける。