18歳の女王様~うちらの選んだ道~
それ以来、ハルカと私はすぐに仲良くなった。

一緒に登校したり。

授業をサボって学校を抜け出してカラオケに行ったり。

プライベートも常に一緒だった。

だからハルカの事をいろいろ知っていくのに時間はかからなかった。

ハルカの家族は4人家族。

お母さん、お父さん、お兄さん。
そしてハルカだった。

だけどお父さんだけは再婚相手だった。

そんなお父さんをハルカは認めていない感じだった。

そしてハルカの実のお兄さん。
頭がよく、私達の高校と比べるレベルではない。。。

そんな優秀なお兄さんにお母さんは『うちの自慢の息子』だと言って、レベルの低いハルカには何の関心もなかったようだ。

だからハルカが夜遅く帰ってこようが、寝坊して学校を遅刻しようが怒ることもなかった。

そして、ハルカもそれに反発するかのように夜中も遊び歩いた。

『昨日、キャバの体験入店してきたんだ!』

そんな言葉も最近よく聞くようになった。

ハルカは私と遊び終わった後、いろんな店で体験入店だけしてこずかいを稼いでいたのだ。

『ねー実花?いいバイトあるんだけど、一緒に面接行かない?』

ある日、ハルカが私を誘ってきた。

私は少し戸惑いながらも聞いた。

『どんなバイトなの??』

『キャバクラのビラ配りだよ!!』

ビラ配り。。。。。?

理解していない私にハルカが説明してくれた。

『あのね、この前私が体入してきたキャバで働こうと思って店長に話したんだけど、まだ16歳だから断られちゃってさ~そしたらビラ配りのバイトしてみる?って感じで話しが進んでさ~!まぁ、要するにそのキャバの店のビラを駅とかで配るだけって感じかな!しかも、時給も1200円だよ?おいしいバイトでしょ!?』

1200円。。。。。

おいしい!!!!

高校生の私には1000円以上のバイトなんて夢みたいだった。

だからすぐに返事をした。

『ハルカ!!それ私、やりたい!!』

『じゃあ決まり~!!』

嬉しそうなハルカ。

すぐに鞄からケータイを取り出し誰かに電話をかけた。
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