サプライズ〜卒業したら〜


……なんてこと言ってみたけど


やっぱりする勇気はあまりない




樹が俺に恋愛感情がない所が分かってて



それでも今までずっと好きだったことを知ってほしくて………





朝早く樹の家の前には車はない




今家の中には樹しかいない



樹のお母さんからもらった鍵で開ける



中にはいると珍しく朝ごはんが用意されてて……

パンかぁ





樹の部屋に入るとやっぱり樹は寝てた





「樹」



小さく優しい声で起こしてみても樹は起きない




だから



バシンと背中を叩くとようやく起きる




「………まっちゃん?」



「おはよう」




まだ半寝だけどちょうどいい




「俺さ樹が好きだよ」



さらりと言う俺に樹は




「………」



固まる



「樹に質問

樹は誰が好き?」




「……未駆」


言うと思った





「知ってる

ただ伝えたいだけだから
朝メシ家で用意してあるからおいで」





逃げるように樹の部屋を出た




良かった

樹が未駆以外の男の名前を出さなくて







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