恋する背中をつかまえて


「ねぇ…手を握って…?」

いるはずがないんだから、
せっかくだから
甘えてもいいよね?



「いいよ…ほら」


差し出された掌が
夢にしては暖かくて。

柔らかくて。


うれしくて…





柔らかくて…?


まさか…?!



思わず起き上がると
目の前がクラクラした。



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