恋する背中をつかまえて


鏡を見つめる度に。

代わり映えしない、
自分の姿にへこんでしまう。



桜井さんを
好きになればなるほど、
へこんでしまう
あたしの気持ちなんか、
筋肉隆々な桜井さんには

わからないよね。





「何?泣きそうなくらい
俺から離れたくなかった?」



わざわざ腰を折って。

あたしの顔を覗き込んだ
桜井さんと眼が合った。



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