恋する背中をつかまえて


刺激が強く過ぎて、
後ろ振り返れないんですけど!





「ほら、今のうちに流して。

こっち向かずに
バスタブに早く潜っちまえ」

「え…?」

「俺を見ないし、
俺からも美羽の背中しか
見えないだろーが」



つまり視線が合わなくて
済むようにしてくれた、

…ってこと?





意図がようやく掴めたあたしは
慌ててバスタブに滑り込んだ。



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