恋する背中をつかまえて
崇志と距離を置くようになって
(自発的にと言うかやむを得ず)
いつの間にか、
部屋に引きこもるようになっていた。
野球を観に行けば。
崇志に会えるけど、
同時に危険と背中合わせ。
かと言って、
大した趣味を持っていた
訳でもなかったので、
のんびり過ごすように
なっていた。
そして…
ふと気が付いた時には、
外に一歩も出ない休日が
極端に増えていた。
そんなあたしが
元気であるはずもなく。
紗雪が心配して、
時折連れ出してくれる
ようになっていた。
「風が気持ちいいね〜」
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