恋する背中をつかまえて


空いた時間が勿体なくて、
お菓子作りに熱中するようになっていた。


初めはクッキーから。

パウンドケーキや、
ロールケーキ。

シフォンケーキに、
チーズケーキ。



些細な暇さえあれば、
本を広げて熱中していた。



このケーキを
崇志に食べて欲しい。

今は無理かもしれないけど。


ケーキの向こう側に、
崇志を想像しながら作っていた。



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