恋する背中をつかまえて


真っ直ぐ、あたしの心まで
全部を射抜くような瞳。

胸が苦しいとか
そういうのじゃない。



目が逸らせない。


身動きひとつ許されない。

ゆっくりと崇志の唇が動くのを
スローモーションを
見ているかのように、

何も言えないまま
真っ直ぐ見つめていた。





「明日必ず打つから」



自分に言い聞かすような、
腹を括ったような笑顔。

一緒にチケットに込められた
想いを受け止めた。



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