恋する背中をつかまえて


この笑顔に弱いんだ。


勝てる術が見つからない。





「美羽、結婚してくれる?」



眼を見て、
目の前でもう一度。

一番聴きたかった声で。



何も言えないけど。

この手の震えで伝わりそう。



「…仕方がないなぁ…」



一生一緒にいるから。

離れてやらないから。



「離してやらないから、
覚悟しなさいよ?」



きっと、
耳まで赤くなってるに
違いないけど。


今はこのまま
見えない振りをしていて欲しい。

涙が出そうだから…。



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