恋する背中をつかまえて


* * * * *


ベッドからゆっくり立ち上がり、
テレビをつけた。

フラッシュの渦の中心に
愛しい人は立っていた。


いつの間にか
スーツ姿になっている崇志は、
球団の旗の前に立ち、
満面の笑顔を携えている。



…どんな言葉で、どんな瞳で。

どんな表情で
崇志は話すんだろう?



たくさんのマイクを
全て向けられた崇志は、
ゆっくり呼吸を整えると。

力強い眼差しで話し始めた。



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