恋する背中をつかまえて


この中に…?

まさか…あるはずない。


ないとは言い切れないけど。





気がつくと、
自分のお腹に手を当てていた。

ここに何かが入るなんて
想像してみたことさえ
なかったかもしれない。





脳裏に浮かんでは消える
崇志の嬉しそうな笑顔。


笑顔を思い出しながら、
ふと鏡に映る自分の顔を見ると
眼差しが曇っているような気がした。



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